毎年、年始に開催されている『大乱闘スマッシュブラザーズ』シリーズの世界大会で、おそらく同シリーズメインの大会としては最大規模でもある「Genesis 7」がアメリカ、カリフォルニア州にて現地時間1/24～1/26に渡って開催されました。Genesis 7ではサイド種目も合わせてさまざまなゲームの大会が開かれますが、メインとなるのは長らく海外を中心に人気を博してきた『大乱闘スマッシュブラザーズDX』（以下、スマブラDX）と、おそらく今もっとも勢いをつけているタイトルである『大乱闘スマッシュブラザーズSPECIAL』（以下、スマブラSP）の2種目となります。同じくスマブラSPが種目にある「EVOJAPAN 2020」と完全に日程が被っているため、残念ながら日本からの参戦者は非常に少ないですが、もともと『スマブラ』シリーズは海外のレベルが非常に高いゲームであるため、こちらの結果に注目している方も多いでしょう。本記事ではそんなGenesis 7の大会結果をいちはやくまとめてお届けします。
スマブラDX
優勝 Zain
準優勝 Hungrybox
3位 Mang0
4位 Hax$
5位タイ Leffen、Fiction
7位タイ Shroomed、n0ne
2019年時点ではスマブラDX最強の選手とされていたLiquidのHungrybox選手のプリンを抑えてZain選手のマルスが見事優勝。ルーザーズ落ちもなく、ウィナーズでGenesis7を走りきりました。スマブラDXでは「五神」と呼ばれるプレイヤー達がおり（Mew2King、Mang0、Armada、Hungrybox、PPMD）、男子テニスシングルズのBIG4のように大会では高い確率で誰かが結果を残しています。ArmadaやPPMDが引退したこともあり、2010年代後半からは五神の輝きにも陰りは出てきたものの、それでも彼らの実力は健在。今回の大会でもHungrybox選手とMang0選手がトップに食らいついているわけですが、Zain選手がそれらを抑えて優勝ということで会場も大盛りあがり。グランドファイナルでは観客のZainコールも見られました。
4位のHax$選手はEven Matchup Gaming、Mang0選手はCloud9、Hungrybox選手はTeam Liquidとそれぞれスポンサーを持つプロ選手ですが、Zain選手はスポンサーなしのいわゆる「野良」プレイヤーであることも特徴。しかしGenesis7優勝というこの大きな結果をスポンサー達が見逃すわけはないでしょう。Zain選手がプロ契約を結ぶのか、そしてその場合はどことなのかも今後注目のポイントです。
スマブラSP
優勝 Marss
準優勝 MkLeo
3位 Samsora
4位 ESAM
5位タイ Dark Wizzy、Maister
7位タイ Light、Glutonny
スマブラSPでも、最有力優勝候補であったMkLeo選手のジョーカーを3-0で下したMarss選手のゼロスーツサムスが優勝となりました。スマブラSPには「PGR」と呼ばれる（非公式の）ランキングがあり、メジャー大会で残した成績などによって評価されます。MkLeo選手はこのランキング1位の選手であり、2019年に参加したメジャー大会では3位以下を取ったことがなく、全て優勝か準優勝という恐ろしく勢いがあるプレイヤーです。さらに現在MkLeo選手はMega Smash Mondays213以降参加した大会ですべて優勝しており、8大会連続優勝中の選手でもあります。
Genesis 7においてもその勢いは衰えずと思われましたが、ウィナーズでのベスト8第1試合にてPGR2位のSamsora選手のピーチに2-3で敗北、ルーザーズに落とされます。Marss選手に落とされてきたSamsora選手相手にルーザーズファイナルで再び対戦し、3-0でGFにたどり着きます。Marss選手が1試合先取した後の2試合目、MkLeo選手が絶対的に有利と思われた場面、ほぼ何に当たっても撃墜という状況からMarss選手が魂の逆転。精神的にも優位に立ったのか、そのままの勢いでMkLeo選手相手にまさかの3-0で優勝を決めました。
ここ最近圧倒的な強さを発揮していたMkLeo選手の連続優勝がついに止められ、スマブラSPシーンも群雄割拠の時代へと突入するのでしょうか。今回はEVO JAPANとの日程被りで日本人プレイヤーはほぼ参加していませんが、スマブラSPといえば日本人の活躍が目覚ましいゲームとしても有名です。今後もシーンからは目が離せません。
(C)©Nintendo
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