【ポケモン】WCS2026結果まとめ! 日本勢が全部門制覇の快挙、ユナイトはZETA DIVISIONが世界一に

株式会社ポケモンおよびPlay! Pokémonが主催する公式世界大会「ポケモンワールドチャンピオンシップス2026」(WCS2026)が、現地時間8月28~30日の3日間にわたりアメリカ・サンフランシスコのモスコーニ・センターで開催されました。ゲーム・カードゲーム・『ポケモン GO』・『ポケモンユナイト』の4部門で世界一が争われ、最終日のChampionship Sundayは、NBAゴールデンステート・ウォリアーズの本拠地であるチェイス・センターから生中継されています。

今大会で最も大きなトピックとなったのが、日本勢の圧倒的な存在感です。ゲーム部門ではジュニアカテゴリでカゲ カズキ選手、マスターカテゴリでヤマザキ タクマ選手が優勝。さらにカードゲーム部門のジュニアカテゴリをアラキ ユウタ選手、『ポケモン GO』部門をヤマウチ ヒロキ(GGs489hiromaru)選手が制し、『ポケモンユナイト』部門ではZETA DIVISIONが世界王者に輝きました。4部門すべてで日本から優勝者が出るという、近年でも例を見ない結果となっています。

本記事では、このうちゲーム部門(『ポケモンチャンピオンズ』)と『ポケモンユナイト』部門)の結果を中心にまとめます。

WCS2026大会概要

  • 大会名:Pokémon World Championships 2026(WCS2026)
  • 主催:株式会社ポケモン/Play! Pokémon(公式世界大会)
  • 日程:現地時間2026年8月28日(金)~30日(日)/日本時間8月29日~31日
  • 会場:モスコーニ・センター(アメリカ・カリフォルニア州サンフランシスコ)
  • 決勝会場:チェイス・センター(Championship Sunday)
  • 賞金総額:200万米ドル超(約3億2,000万円)
  • 部門:ゲーム/カードゲーム/『ポケモン GO』/『ポケモンユナイト』

今年のWCSは、ファン向けの体験型イベント「ポケモンXP」が初めて併催された点も特徴です。競技大会としての世界一決定戦とファンイベントとしての祭典を同じ会期・同じ都市で同時に走らせる構成となり、会期中には『ポケモンチャンピオンズ』へのメガシンカZ実装(9月9日解禁)、ポケモンカード新シリーズ「ex★」、新作映画「Wild Card」(2027年公開予定)など、競技以外の新情報も多数公開されました。

ゲーム部門結果まとめ

今シーズンからWCSのゲーム部門は対象タイトルが『ポケモンチャンピオンズ』へと移行しており、今大会が同タイトルにおける初の世界一決定戦となりました。採用レギュレーションはM-Bです。

出場者は各国・各地域の選手権を勝ち抜いた計645名(ジュニア111名、シニア139名、マスター395名)。Day1からDay2にかけてスイスドローで予選を行い、規定の成績を収めた選手のみがDay2へ進出、さらに上位8名がDay3のシングルエリミネーショントーナメントへ駒を進めるという形式で実施されました。決勝を除く試合は2ゲーム先取で争われています。

日本勢はPJCS2026(ポケモンジャパンチャンピオンシップス2026)を経由して出場権を獲得した選手たちが挑み、ジュニアとマスターの2カテゴリで決勝を日本人同士の対決に持ち込むという結果を残しました。

マスター:ヤマザキ タクマ選手が初のWorlds出場で頂点に

最大の激戦区であるマスターカテゴリを制したのは、ヤマザキ タクマ選手でした。予選を13勝2敗で駆け抜け、決勝ではPJCS2026王者のオオニシ ヒロシ選手と対戦。フルセットまでもつれ込む激闘の末に勝利し、『ポケモンチャンピオンズ』の初代世界王者となっています。

ヤマザキ選手は「ワトソン」のハンドルネームで知られる選手で、VGCシーンでのキャリアは15年以上に及びます。しかしこれまで大型大会でのタイトル獲得はなく、世界大会への出場自体が今回が初めてでした。PJCS2026でもTOP4の招待選手枠ではなくTOP64からの出場権獲得であり、Play! Pokémon公式も優勝を伝える投稿の中で「underdog」(伏兵)という言葉を使っています。15年越しの初出場・初優勝という経歴は、今大会屈指のストーリーと言えます。

一方、準優勝のオオニシ ヒロシ選手は6月のPJCS2026マスターカテゴリを制した日本チャンピオンです。国内王者と初出場の伏兵が世界の決勝で顔を合わせ、フルセットの末に後者が勝ち切るという、日本勢の層の厚さを象徴する決着となりました。

マスターカテゴリのTOP8は以下の通りです。

順位選手国・地域
1ヤマザキ タクマ日本
2オオニシ ヒロシ日本
3ザッカリー・ウィードアメリカ
4ジョアン・フェリペ・レイテブラジル
5アントニオ・サンチェススペイン
6ワカスギ ユウヤ日本
7ステファノ・グレッピイタリア
8ジョバンニ・ピシテリイタリア

TOP8に日本勢が3名入っており、最激戦区で日本の選手層が世界水準にあることを改めて示しました。

決勝を戦った2つの構築

決勝に進んだ両選手が持ち込んだ6匹は以下の通りです。

選手構築
ヤマザキ タクマメガフラエッテ、メガカイリュー、ドドゲザン、オオニューラ、イダイトウ♂、ガブリアス
オオニシ ヒロシメガリザードンY、エルフーン、メガフラエッテ、イダイトウ♂、ガブリアス、ドドゲザン

メガフラエッテ、イダイトウ♂、ドドゲザン、ガブリアスの4匹が両者に共通しており、決勝はミラー要素の強い、構築理解と選出勝負が問われる一戦となりました。その中でヤマザキ選手のメガカイリューと、オオニシ選手のメガリザードンYという軸の違いが、勝敗を分けるポイントとなっています。

6月のPJCS2026では全3カテゴリの優勝構築にガブリアスが採用されており、世界の舞台でも決勝進出者2名がそろって同ポケモンを採用しました。メガシンカ復活という新環境の中で、ガブリアスが引き続き構築の土台として機能していることがうかがえます。

ジュニア:カゲ カズキ選手が優勝、PJCS準優勝のハタホリ選手との日本人対決

ジュニアカテゴリでは、カゲ カズキ選手が11勝2敗の成績で予選を突破し、決勝でハタホリ カズタカ選手を下して優勝しました。マスターに続き、こちらも決勝は日本人同士の対決となっています。準優勝のハタホリ選手は、6月のPJCS2026ジュニアカテゴリでも決勝に進出し、2連覇を達成したウエズ ヒデオ選手に0-2で敗れた選手です。国内決勝の悔しさを世界の舞台での準優勝という形につなげており、日本のジュニア世代の実力を印象づけました。さらにTOP8にはタツミ リナコ選手も7位で入賞しており、このカテゴリでも日本勢が3名を送り込んでいます。

ジュニアカテゴリのTOP8は以下の通りです。

順位選手国・地域
1カゲ カズキ日本
2ハタホリ カズタカ日本
3フランシスコ・レイテブラジル
4イザーク・ホギフランス
5サンヒョン・イ韓国
6アンソニー・ベローニブラジル
7タツミ リナコ日本
8オスカー・ビエザイティス-デイオーストラリア

シニア:英国のヴィクラム・ティアガラジャン選手が制す

シニアカテゴリは、イギリスのヴィクラム・ティアガラジャン選手が12勝2敗で優勝を飾りました。準優勝はペルーのカルロス・ベラステギ選手です。3カテゴリの中で唯一、日本勢のTOP8入賞がなかったカテゴリとなっています。TOP8はイギリス、ペルー、ブラジル、カナダ、フランス、イタリア、フィリピン、アメリカと、8名すべてが異なる国からの入賞となりました。ジュニア・マスターとは対照的に、世界各地域へ実力が分散したカテゴリと言えます。

環境傾向:新レギュレーション追加勢は上位に食い込まず

今大会で採用されたレギュレーションM-Bについて、コミュニティの分析ではマスターカテゴリのTOP8構築に「M-Bで新たに使用可能になったポケモンが1匹も入っていない」点が指摘されています。また、PJCS2026で猛威を振るったいわゆる「BIG6」型の構築はTOP8のうち2名にとどまり、国内大会ほどの一強状態にはなりませんでした。世界規模では構築の多様化が進み、地域ごとに異なるアプローチが上位で共存する形となっています。

ポケモンユナイト部門:ZETA DIVISIONが国内5位から世界の頂点へ

『ポケモンユナイト』部門には、12の地域を勝ち抜いたチームが出場しました。日本からはPJCS2026を経由したFENNEL、REJECT、C,C,、IGZISTに加え、ZETA DIVISIONを合わせた5チームが参戦しています。

大会形式は、Day1がグループステージ(シングルラウンドロビン、BO3)、Day2がTOP16によるシングルエリミネーション、Day3の準決勝以降が3ゲーム先取のBO5という構成です。部門の賞金総額は50万ドル、優勝賞金は10万ドル(約1,500万円)となっています。Day1を突破したTOP16には日本勢5チームすべてが名を連ね、日本のポケモンユナイトシーン全体の底力を示す結果となりました。

死のグループを突破し、日本勢対決を勝ち抜いたZETA DIVISION

優勝したZETA DIVISIONは、韓国の強豪T1などと同居する「死のグループ」と称されたグループEに振り分けられていました。初戦のT1戦は先取されながら2-1で逆転勝利、続く7VEN戦も2-0で制し、2勝0敗のグループ1位でDay2へ進出しています。

決勝トーナメントに入ってからは、日本勢同士の対戦が続きました。TOP16の1回戦ではPJCS2026王者でありアジア王者でもあるFENNELと激突し、2-1で勝利。準々決勝では北米のEvil Geniusesを2-1で退けます。そして準決勝は、同じく日本のIGZISTとのBO5となりました。ZETA DIVISIONは0-2と後がない状況に追い込まれますが、そこから3ゲームを連取して3-2の逆転勝利。今大会屈指の名勝負を制し、グランドファイナル進出を決めています。

ZETA DIVISIONの各試合結果は以下の通りです。

ラウンド対戦相手スコア
グループステージT1(韓国)2-1
グループステージ7VEN2-0
TOP16 1回戦FENNEL(日本)2-1
準々決勝Evil Geniuses(北米)2-1
準決勝IGZIST(日本)3-2
グランドファイナルKOMAÏ(ヨーロッパ)3-1

グランドファイナルはヨーロッパ王者を3-1で撃破

決勝の相手は、ヨーロッパ地域を勝ち抜いたKOMAÏでした。ZETA DIVISIONはゲーム1・2を連取して王手をかけ、ゲーム3こそ落としたものの、ゲーム4ではMizutama選手が終盤の集団戦で連続KOを奪って主導権を確立。グラードン、カイオーガ、レックウザといった伝説ポケモンを巡る集団戦でも優位を保ち、3-1でシリーズを制しました。

ZETA DIVISIONのポケモンユナイト部門は2024年6月の発足で、WCS2024では5~8位、WCS2025では準優勝と、着実に世界の上位へ食い込みながらもあと一歩届かない状況が続いていました。国内でもPJCS2026は5位通過での世界大会出場と、決して盤石とは言えない状態からの挑戦となりましたが、本番で最高の結果を引き寄せた形です。

2026シーズンのチームは、既存メンバーのVitoppo選手(キャプテン)、Rom選手、1LevUP、Sariに、Mizutama選手、Nomu選手、ResTA選手が加わった編成で臨んでいました。キャプテンのVitoppo選手は優勝後、「長年プレイしてきて、あと一歩届かずがずっと続いていたので、めちゃめちゃ嬉しいです」とコメントし、勝因については「パッションがあったからこそ」と振り返っています。

日本勢の最終成績は、優勝のZETA DIVISION、3位のIGZIST、5~8位のREJECTとC,C,、そしてTOP16のFENNELという結果になりました。出場5チームのうち4チームがTOP8に入る形となり、地域としての強さが数字にも表れています。

WCSにおけるユナイト部門は今大会が最後

今大会は、『ポケモンユナイト』がWCSの競技種目として参加する最後の大会でもありました。7月16日の公式発表により、2027年からは単独の国際大会「Pokémon UNITE Aeos Crown 2027 Tokyo」へと移行することが決まっています。

地域別予選は2026年11月から順次オンラインで開催され、決勝トーナメントは2027年3月下旬に東京で行われる予定です。最大32チームが参加し、各地域予選の勝者にはトラベルアワード(渡航費支援)が付与されるなど、WCS時代からの制度改善も盛り込まれています。WCSという舞台での最後の王者が日本のチームとなり、次の舞台が東京開催の新大会になるという流れは、日本のユナイトシーンにとって大きな意味を持つ結果となりました。

次はシンガポールへ、そして東京へ

WCS2026の閉幕により、2026シーズンのポケモン競技シーンは一区切りを迎えました。次のWCS2027はシンガポールでの開催が発表されており、アジアでの世界大会開催となります。ゲーム部門では9月9日からメガシンカZが解禁されるため、環境はここから再び大きく動くことになりそうです。

そして『ポケモンユナイト』は、WCSを離れて2027年3月の「Aeos Crown 2027 Tokyo」へ。世界王者となったZETA DIVISIONが、新たな冠を懸けた戦いを地元・東京でどう戦うのかにも注目が集まります。

15年のキャリアを経て初出場で世界一に立ったヤマザキ選手、決勝を日本人対決に持ち込んだジュニア世代、そして国内5位から世界の頂点まで駆け上がったZETA DIVISION。それぞれの物語が重なったサンフランシスコの3日間は、日本のポケモン競技シーンにとって記念すべき大会として長く語られることになりそうです。

(C) esports-spirit.com/ ©The Pokémon Company ©Nintendo ©Creatures Inc. ©GAME FREAK inc. ©Play! Pokémon

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