
格闘ゲームの大型大会「EVO France 2026」が、2026年10月9~11日(現地時間)にフランス・ニースのPalais des Expositionsで開催されました。メインタイトルの『ストリートファイター6』部門は、Crazy Raccoon(CR)に所属するチームメイト同士の決勝となり、アメリカのDual Kevin選手が立川選手を下して優勝。立川選手は準優勝で、来年3月の世界大会「CAPCOM CUP 13」への出場権を最後の最後でつかみ取っています。『餓狼伝説 City of the Wolves』部門では、GO1選手(DetonatioN FocusMe)がみつはし選手との日本人決勝を制しました。
EVO France は、世界最大級の格闘ゲーム大会EVOの欧州大会で、2025年に続いて今回が2回目の開催です。今年は8タイトルがメイン種目に採用され、ユニーク参加者数は約2,700名、日本からも約70名が参加を予定していました。スト6部門は、カプコンが主催する公式ツアー「CAPCOM Pro Tour 2026」のプレミア大会のうち、今季最後の1戦に位置づけられており、優勝者にCAPCOM CUP 13の出場権が与えられるほか、ポイントランキングによる出場権争いもこの大会で決着する、シーズンの総決算となりました。
スト6部門 上位入賞者
| 順位 | 選手名 | 国籍 | 所属 | 使用キャラクター |
|---|---|---|---|---|
| 優勝 | Dual Kevin | アメリカ | Crazy Raccoon | ラシード |
| 準優勝 | 立川 | 日本 | Crazy Raccoon | C.ヴァイパー |
| 3位 | Punk | アメリカ | — | キャミィ |
| 4位 | こばやん | 日本 | Saishunkan Sol 熊本 | ザンギエフ |
| 5位タイ | ひなお | 日本 | REJECT | ルーク ほか |
| 5位タイ | Problem X | イギリス | MOUZ | アレックス / イングリッド |
| 7位タイ | どぐら | 日本 | Crazy Raccoon | エレナ |
| 7位タイ | Lexx | アメリカ | — | ガイル |
スト6部門には1,071名がエントリーし、優勝賞金は20,000ユーロ(準優勝10,000ユーロ、3位7,500ユーロ)でした。TOP8の半分にあたる4名を日本勢(立川選手、こばやん選手、ひなお選手、どぐら選手)が占め、CRは所属選手3名をTOP8に送り込んでいます。
TOP8は全11試合のうち8試合がフルセット(3-2)にもつれ込むという、稀に見る接戦続きの展開となりました。各試合の結果は以下の通りです。
| ラウンド | 勝者 | スコア | 敗者 |
|---|---|---|---|
| ウィナーズ準決勝 | Punk | 3-0 | 立川 |
| ウィナーズ準決勝 | Dual Kevin | 3-1 | Problem X |
| ルーザーズ1回戦 | こばやん | 3-2 | どぐら |
| ルーザーズ1回戦 | ひなお | 3-2 | Lexx |
| ルーザーズ準々決勝 | こばやん | 3-2 | Problem X |
| ルーザーズ準々決勝 | 立川 | 3-2 | ひなお |
| ウィナーズ決勝 | Dual Kevin | 3-2 | Punk |
| ルーザーズ準決勝 | 立川 | 3-2 | こばやん |
| ルーザーズ決勝 | 立川 | 3-2 | Punk |
| グランドファイナル | 立川 | 3-1 | Dual Kevin |
| グランドファイナル(リセット後) | Dual Kevin | 3-2 | 立川 |
立川選手、ルーザーズから3連続フルセットでグランドファイナルへ
今大会のTOP8で主役となったのは、準優勝の立川選手でした。ウィナーズ準決勝では、今季のCPTプレミアポイントで首位に立つPunk選手に0-3のストレートで敗れ、早々にルーザーズへ回ります。しかしそこから、ひなお選手、こばやん選手という日本勢との連戦をいずれも3-2で制すと、ルーザーズ決勝では先ほど敗れたPunk選手と再び対戦。ここもフルセットの末に勝ち切り、3試合連続のフルセット勝利でグランドファイナルへ駒を進めました。現地の観客を味方につけての快進撃に、会場は大きく沸いています。
グランドファイナルでは、同じCRのチームメイトであるDual Kevin選手と対戦しました。ルーザーズ側から挑んだ立川選手は、C.ヴァイパーの攻勢で第1セットを3-1で奪い、ブラケットリセットに成功します。迎えたリセット後の第2セットもフルセットの最終ゲームまでもつれましたが、最後はDual Kevin選手が冷静に試合を締めくくり、立川選手はあと一歩のところで優勝を逃しました。
Dual Kevin選手、CR加入から7カ月でEVO初優勝
優勝したDual Kevin選手は、ラシード使いとして知られるアメリカのプレイヤーです。2026年3月にCRのSTREET FIGHTER部門へ加入し、7月にはEsports World Cup 2026(EWC 2026)のラストチャンス予選をウィナーズ側無敗で制して本戦出場を決めるなど、今季に入って結果を積み重ねてきました。

今大会では、大会を通じて落としたセットがグランドファイナル第1セットの1つだけという安定した勝ち上がりを見せ、ウィナーズ決勝ではPunk選手との3-2の接戦を制しています。グランドファイナルでは立川選手に合計5ゲームを奪われながらも逆転で優勝をつかみ、これがEVO初優勝、そしてCAPCOM Pro Tourのプレミア大会でも初の優勝となりました。カプコンの格闘ゲーム公式Xアカウントも「LAST STOP. LAST CHAMPION OF THE SEASON.」と、今季のプレミア大会を締めくくった王者をたたえています。
なお、Dual Kevin選手は大会後、フランスからそのまま日本へ移動したことを自身のXで報告しています。CRの一員として臨む国内プロリーグ「ストリートファイターリーグ(SFL)」に向けた投稿で、休む間もなく次の戦いに向かう姿勢を示しました。
CAPCOM CUP 13出場権の行方
今大会は、CAPCOM CUP 13の出場権がかかったCPTプレミア大会の今季最終戦でした。優勝したDual Kevin選手が大会優勝枠で出場権を獲得したほか、プレミア大会のポイントランキング上位による出場枠もこの大会の結果で確定しています。
準優勝の立川選手は、今大会で獲得したポイントによってランキング枠の最後の1枠に滑り込み、出場権を獲得しました。同じポイントで並んだBlaz選手とは、プレミア大会での最高順位の差で明暗が分かれるという、まさに薄氷を踏むような出場権獲得です。立川選手自身が「奇跡的に」と表現したのも頷ける結果となりました。
4位のこばやん選手もランキング枠で出場権を確保し、ひなお選手はすでに出場権を獲得済みです。一方、7位タイのどぐら選手はランキング枠には届かず、今後は各地域の「ワールドウォリアー」大会からの出場を目指すことになります。日本のワールドウォリアーは10月18日に第4戦が予定されており、地域決勝は12月13日に開催されます。
CAPCOM CUP 13は2027年3月10~14日に両国国技館で開催され、48名の選手が優勝賞金100万ドルをかけて争います。
餓狼伝説部門はGO1選手が日本人決勝を制す
227名がエントリーした『餓狼伝説 City of the Wolves』部門では、DetonatioN FocusMeのGO1選手が優勝しました。
| 順位 | 選手名 | 国籍 |
|---|---|---|
| 優勝 | GO1 | 日本 |
| 準優勝 | みつはし | 日本 |
| 3位 | Xiaohai | 中国 |
| 4位 | NaiWang | — |
| 5位タイ | 金デヴ | 日本 |
| 5位タイ | H-DOPE | — |
| 7位タイ | フェンリっち | 日本 |
| 7位タイ | AbuOmar | — |
TOP8には日本勢が4名入賞しました。GO1選手は、EVO 2026(ラスベガス)など今年のEVOを制してきたXiaohai選手を大会中に2度撃破。グランドファイナルでは、ウィナーズ側から勝ち上がったみつはし選手との日本人対決を、ブラケットリセットの末に制しています。

GO1選手は2025年のEVO(ラスベガス)で同作の部門を制したほか、今年5月にはアメリカの大型大会「Combo Breaker 2026」で2年連続の優勝を果たしており、今回の優勝でSNKが主催する世界大会「SNK World Championship 2026 Finals」への出場権も獲得しました。EVOシリーズでの同作の優勝者は、これまでGO1選手とXiaohai選手の2人だけで、両者の2強ぶりが改めて浮き彫りになっています。
準優勝のみつはし選手は、6月のEVO 2026(ラスベガス)に続いてEVOで2大会連続の準優勝となりました。あと一歩で頂点に届かなかったものの、トップ戦線での存在感をさらに強めています。
その他タイトルでも日本勢が上位に
スト6と餓狼伝説以外の部門でも、日本勢が上位に名を連ねました。
『グランブルーファンタジー ヴァーサス -ライジング-』部門(200名参加)では、日本のザンドリ選手が優勝しています。6月のEVO 2026(ラスベガス)では4位に終わっていたザンドリ選手が、欧州の地で頂点に立ちました。
今年8月に発売されたばかりのタッグ格闘ゲーム『MARVEL Tōkon: Fighting Souls』部門(472名参加)では、日本のヤマシタ選手が準優勝しました。優勝はイスラエルのZando選手で、上位2名は同作の公式ツアー「ARC WORLD TOUR 2026-2027」のファイナル出場権を獲得したと報じられています。
『GUILTY GEAR -STRIVE-』部門(248名参加)はアメリカのNitro選手が優勝し、日本勢ではEVO Japan 2026王者のちゅらら選手と、ジロー選手が7位タイに入賞しています。『鉄拳8』部門(975名参加)は、Team VitalityのJeonDDing選手がLowHigh選手を下して自身初のEVOタイトルを獲得し、日本勢のTOP8入りはありませんでした。
CRのチームメイト対決となったグランドファイナルや、薄氷の上でCAPCOM CUP 13の出場権をつかんだ立川選手のルーザーズランなど、スト6部門はシーズン最終戦にふさわしいドラマに満ちた大会となりました。今季のプレミア大会はこれで幕を閉じ、舞台は国内のSFLやワールドウォリアー、そして来年3月に両国国技館で開催されるCAPCOM CUP 13へと移ります。準優勝の悔しさを「両国で晴らそう」と語った立川選手をはじめ、日本勢が世界の頂点を奪いにいく姿に期待が高まります。
(C) esports-spirit.com/ ©CAPCOM ©SNK CORPORATION ALL RIGHTS RESERVED. © Cygames, Inc. Developed by ARC SYSTEM WORKS © 2026 MARVEL ©2026 Sony Interactive Entertainment Inc. Developed by ARC SYSTEM WORKS CO., LTD. © ARC SYSTEM WORKS TEKKEN™8 & ©Bandai Namco Entertainment Inc.























