
VCT 2026シーズン最初の国際大会「VALORANT Masters Santiago 2026」が、2026年2月28日よりチリ・サンティアゴのEspacio Riescoで開幕しました。Riot Gamesが主催する公式国際大会で、賞金総額100万ドル(約1億5000万円)、世界12チームが出場するS-Tier大会となっています。
3月1日から始まったSwiss Stageでは、Pacific 3位シードのPaper RexとEMEA 2位シードのGentle Matesが2戦全勝でPlayoff進出を決めました。一方、中国代表のEDward GamingとXi Lai Gamingは合計8マップで1マップも取れないまま敗退するという衝撃的な結果となっています。

大会概要
- 開催期間:2026年3月1日~16日
- 開催地:チリ・サンティアゴ(Espacio Riesco)
- 主催:Riot Games
- 賞金総額:100万ドル(約1億5000万円)
- 出場チーム:12チーム(4地域から各3チーム)
- 使用パッチ:12.03
Masters Santiagoは、VCT 2026 Stage 1のKickoffを経て開催される今シーズン最初の国際大会です。各地域のKickoff優勝チームはPlayoffにシード進出し、2位・3位チームがSwiss Stageから戦う形式となっています。
フォーマット
大会はSwiss StageとPlayoffの2段階で構成されています。Swiss Stage(3月1日~5日)では、各地域のKickoff 2位・3位の計8チームがBo3(3本先取2本勝ち)で対戦します。2勝したチームはPlayoff進出、2敗したチームは敗退となるスイス式トーナメントとなっています。Playoff(3月6日~15日)は、Swiss Stageを突破した4チームと各地域Kickoff優勝チーム4チームの計8チームによるダブルエリミネーション方式で行われます。基本的にBo3ですが、ロワーブラケットファイナルとグランドファイナルのみBo5で実施されます。
なお、今大会ではマップのサイドセレクトに「Skirmish Side Selection」という新しい仕組みが導入されています。従来のVCTでは同シードのチーム同士の対戦時にコイントスでマップVeto(マップの選択・除外)の優先権を決定していました。2026年シーズンからはこれが廃止され、各チームから1名ずつ選出された選手による1v1デュエル「Skirmish」で優先権を決める方式に変更されているのです。このSkirmishは5ラウンド先取で行われ、エージェントのアビリティは一切使用できません。勝利したチームはマップVetoの優先権を獲得し、対戦マップやアタック/ディフェンスの開始サイドを有利な形でコントロールできるようになります。
VALORANTにはマップごとにアタック有利・ディフェンス有利の傾向が存在するため、マップとサイドの選択権を握ることには大きな意味があります。従来のコイントスでは完全に運任せだったこの要素が、選手のスキルによって決まるようになったことで、チームはSkirmish担当選手の選定や、エイム特化のトレーニングといった新たな準備も求められるようになりました。また、コーチもSkirmishに出場可能というルールもかなり独特で注目の対象となっています。

出場チーム
Kickoff優勝チーム(Playoff直行)
| チーム | 地域 | Kickoff成績 |
|---|---|---|
| FURIA | Americas | Americas Kickoff優勝 |
| All Gamers | China | China Kickoff優勝 |
| BBL Esports | EMEA | EMEA Kickoff優勝 |
| Nongshim RedForce | Pacific | Pacific Kickoff優勝 |
Swiss Stage出場チーム
| チーム | 地域 | Kickoff成績 |
|---|---|---|
| G2 Esports | Americas | 2位 |
| NRG | Americas | 3位 |
| XLG Esports | China | 2位 |
| EDward Gaming | China | 3位 |
| Gentle Mates | EMEA | 2位 |
| Team Liquid | EMEA | 3位 |
| T1 | Pacific | 2位 |
| Paper Rex | Pacific | 3位 |
NRGは2025年のVALORANT Champions優勝チームとして、ディフェンディングチャンピオンの立場で今大会に臨んでいます。
Swiss Stage結果
Swiss Stage初日・2日目は、上位シードと下位シードの対戦が行われました。結果は以下の通りです。
- Gentle Mates 2-0 EDward Gaming
- NRG 2-0 Xi Lai Gaming
- Paper Rex 2-0 G2 Esports
- Team Liquid 2-0 T1
全試合が2-0のストレートで決着するという一方的な展開となりました。特にPaper Rexは新加入のinvy選手がMastersデビュー戦で好パフォーマンスを見せ、G2 Esportsを圧倒しています。また、Gentle Matesもフランス語圏で人気の高いGLYPH選手の国際大会デビューが注目を集め、フランス語配信では7万7000人以上のピーク視聴者数を記録しました。一方で、G2 EsportsとT1という各地域の2位シードがいずれも初戦敗退を喫する波乱の幕開けとなっています。

Round 2では、1勝同士・1敗同士の組み合わせで対戦が行われました。なお、Round 2の組み合わせ抽選では、Gentle Matesのシード配置に誤りがあり、それが他のすべてのマッチアップに影響するという問題が発生しました。VALORANTのeスポーツ責任者であるLeo Faria氏が「このミスは起こるべきではなかった」と認め、選手ホテルでコーチ立ち会いのもと再抽選が行われています。チームにとっては準備時間が無駄になる形となり、やや珍しい形のトラブルであったと言えるでしょう。
再抽選後の結果は以下の通りです。
1勝ブラケット(勝てばPlayoff進出):
- Paper Rex 2-1 NRG(Split 13-10、Pearl 10-13、Haven 13-11)
- Gentle Mates 2-0 Team Liquid(Pearl 13-11、Bind 13-3)
1敗ブラケット(負ければ敗退):
- T1 2-0 EDward Gaming(Bind 13-1、Haven 13-10)
- G2 Esports 2-0 Xi Lai Gaming(Abyss 13-8、Haven 13-3)
Paper Rexは、2025年Champions王者NRGとの対戦で2-1の接戦を制しました。Havenの最終マップでは13-11という際どいスコアとなり、f0rsakeN選手が試合を決定づけるエースを記録しています。Gentle Matesは、EMEA同地域のTeam Liquidを2-0で一蹴しました。特にBind 13-3は今大会のSwiss Stageにおける最大の点差で、Gentle Matesの圧倒的な地力を見せつける内容でした。一方、1敗ブラケットでは中国勢が壊滅的な結果に終わりました。EDward GamingはT1にBind 1-13、Haven 10-13で敗れ、Xi Lai GamingもG2 EsportsにAbyss 8-13、Haven 3-13で敗れています。
今大会最大の衝撃はこの中国代表2チームの完敗ぶりです。EDward GamingとXi Lai GamingはSwiss Stageを通じて合計8マップを戦い、1マップも取ることができませんでした。VCT China Kickoffでは国内トップ3に入った実力を持つ両チームですが、国際舞台では力の差を見せつけられる結果となっています。VCT Chinaリーグは2024年に新設されたばかりの比較的新しいリーグであり、国際経験の不足が課題として浮き彫りになりました。ただし、China Kickoff優勝チームのAll GamersはPlayoffに直行しているため、中国勢の真価はAll Gamersの戦いぶりで改めて問われることになります。
そして最後、本日行われたRound 3ではNRGがTL、G2がT1を下しそれぞれPlayoff進出を決めています。Playoffは3月6日に開幕し、3月15日または16日のグランドファイナルまで、ダブルエリミネーション方式で世界王者が決定します。
大会初日の視聴者数は57万4721人のピーク同時接続を記録しており、Swiss Stageの段階から高い注目度を集めています。配信はTwitch、YouTube Live、TikTok、SOOP Korea、CHZZKで行われています。特にGentle Matesの試合ではフランス語圏からの視聴者が急増し、フランス語配信だけで7万7000人以上のピーク視聴者数を達成しています。Playoffに入ればさらなる視聴者数の増加が見込まれます。
VCT 2026シーズンの幕開けを飾るMasters Santiago。Swiss Stageでは、Paper RexとGentle Matesが圧倒的な強さで全勝Playoff進出を決め、中国勢が1マップも取れずに敗退するという明暗のはっきりした展開となりました。3月6日からはいよいよPlayoffが始まります。Kickoff優勝チームのFURIA、BBL Esports、Nongshim RedForce、All Gamersも加わり、100万ドルの賞金とVCTポイントを懸けた世界トップレベルの戦いが繰り広げられます。チリ・サンティアゴの地で、2026年の世界最強チームが決まる瞬間を見逃さないようにしましょう
©Riot Games Inc.
























