『Dota 2』の公式世界大会であり、世界で最も賞金額が高額なeスポーツ大会であることで知られている「The International 10」の決勝が10月7日から17日にかけて開催されました。FnaticやIG、PSG.LGDなどといった強豪チームを軒並み破り、ダークホースであったロシアの「Team Spirit」が見事優勝。1800万ドル(約21億円)の賞金を獲得しました。これは単一の大会で得た賞金としてはeスポーツ史上最高額となります。
TI10 結果まとめ
- 優勝: Team Spirit(ロシア)
- 準優勝: PSG.LGD(中国)
- 3位: Team Secret(EU)
- 4位: Invictus Gaming(中国)
- 5位タイ: Virtus.pro(ロシア)、Vici Gaming(中国)
- 7位タイ: OG(EU)、T1(韓国)
- 9位タイ: Fnatic(東南アジア)、Quincy Crew(北米)、Alliance(EU)、Evil Geniuses(北米)
- 13位タイ: Team Undying(北米)、Team Aster(中国)、beastcoast(南米)、Elephant(中国)
- 17位タイ: Thunder Predator(南米)、SG esports(南米)
プライズプールの45.5%である1800万ドル(約21億円)を優勝のTeam Spiritが獲得。準優勝のPSG.LGDには約6億円、3位と4位にはそれぞれ約4億円と約2.7億円、5位タイでも約1.6億円とeスポーツ大会としては桁違いの賞金が用意されています。この結果を受けてTeam Spiritの選手たちはeスポーツ選手の歴代獲得賞金ランキングの11位以降にランクインしています。このランキングの上位はDota2プレイヤーで埋め尽くされており、The Internationalの賞金がいかに並外れた額であるかを物語っています。
The Internationalでロシアのチームが優勝するのは初回大会以来。約10年ぶりとなります。Team Spiritはグループステージ4位通過のダークホースチームでしたが、ルーザーズから決勝大会常連の強豪チームを次々と撃破。決勝でもPSG.LGD相手にフルセットまでもつれ込んだ後に勝利し、非常にドラマチックな展開での優勝となりました。ルーザーズからの連戦連勝による劇的な優勝で、「TI7」におけるTeam Liquidの優勝を思い出した人も多かったでしょう。
また、決勝の相手であるPSG.LGDは今回の大会の最大優勝候補でした。予選からあらゆる相手を圧倒してきた中国チーム相手にTeam Spiritが勝利にこぎつけた大きな要因に、Team SpiritのキャリープレイヤーYatoro選手とMagnusでのプレーメイクが目立ったCollapse選手の二人の活躍が挙げられています。世界最高峰のDota2プレイヤーとしての能力を全世界に証明したこの二人には、今後も注目が集まっていくでしょう。
年々、賞金額を更新し続ける「The International」ですが、COVID-19の影響で今回は開催が危ぶまれたシーンもありました。今回は残念ながら無観客での開催となりましたが、内容は過去になく盛り上がるものとなりました。来年のTIにも期待が集まります。
(C)©Valve
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